腎臓病 腎不全の特殊食品の店ネフロン取手協同病院院長 椎貝 達夫先生の略歴取手協同病院院長 椎貝 達夫先生のご挨拶

◆最初に
 はじめまして、ネフロンの医療・栄養の相談にお答えしております椎貝 達夫です。
 専門知識を持ったスタッフを育て、安心して腎臓病の特殊食品が購入できるお店を作ることをテーマにネフロンは誕生いたしました。
 その当時、専門的な知識を持たないお店しかなく、私のところを訪ねてくる患者さんの多くに栄養障害がおこっていました。
 食事療法には欠かすことの出来ない特殊食品を、安心して購入できる場がなかったのです。
 店を開店する前の1年間じっくりスタッフを育て、腎臓病の食事療法についての勉強、特殊食品の知識向上のための特殊食品メーカ勤務、検査データの理解度を上げるために医科統計解析について勉強させ、あらゆる質問や疑問に対してお答えできる安心・安全をモットーにしたお店作りが出来るよう腎臓病の食事療法のスペシャリストに育てることからはじめました。
 現在では10年以上のキャリアを積み重ね、製造メーカーのアドバイザーなどを務めるまでになりました。
 腎臓病の食事療法は独学や安易な助言などで行うこと危険な治療法です。
 しかし、しっかりとしたアドバイザー(医師・栄養士・店)がいれば理解が早くなります。
 ぜひ、ネフロンを大いに利用し、より安全で安心できる食事療法を行ってください。

元取手協同病院院長(現椎貝クリニック 院長)
東京医科歯科大学臨床教授
椎貝 達夫
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◆取手方式
腎不全の治療法「取手方式」は透析療法を避けたいという患者さんの願いをかなえるべく、1987年に私がスタートさせました。

1.慢性腎不全の食事療法
2.病態に応じた低たんぱく食 
3.高血圧の治療 
4.たんぱく尿減少のための薬物療法を徹底して行う事

により、腎不全の進行をできる限り抑えて行く治療法です。
これまでに1130人が参加し、現在通院中の方は540人です。

詳しくは,医と食の会ホームページでご覧になれます。

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◆腎臓病の食事療法の成長
 最初は、よいとされていた低たんぱく食を患者さんに実行してもらうことに、努力が向けられました。その目標は7年間で達成されました。すなわち標準体重キログラム当り0.6gの低たんぱく食の実行率が80%を超えたのです。
 しかし、たくさんの患者さんを治療していく過程で、低たんぱくといっても、それほど厳しくしなくても有効な場合が多いことに気がつきました。また、低たんぱく食は少し厳しく実行すると簡単に栄養障害を起こしてしまうこともわかりました。
 結局、有効でかつ安全な低たんぱく食は、標準体重キログラム当り、たんぱく0.8g程度という数字になりました。
 さらに、尿たんぱく排泄が多く、進行性が強い場合においても、薬剤をうまく使うことで尿たんぱくを減らし、進行性の弱いタイプに変えられることが分かりました。
 薬をうまく使い、緩和された食事療法で、腎不全の進行を止められるのです。
 現在薬の開発が進み、尿たんぱくを減らすチャンスはますます増えています。開始した1987年当時にくらべ、いま取手方式に入る患者さんは尿たんぱくを安全域まで減らせるチャンスが増え、透析療法からより遠ざかっています。
 しかし、残念ながら進行を完全にとめることが出来ず、透析療法に入らざる得ない患者さんもいなくなったわけではありません。
 ゴールはみえてきたとはいってもなお、先にはいくつかの障害があるのです。薬と言うテクノロジーの産物に頼りきっていては、悪い結果となることが多く、やはり食事療法はじめとしたセルフケア(自己管理))が基本になくてはならないのです。
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◆取手方式においての治療のポイント
自分の病気の性質を良く知る、食事療法を実行する、尿たんぱくが多い場合には薬で尿たんぱくを減らすことを試みる、それらがうまくいってもセルフケア(食事療法など)を十分に行い、病気に対し慢心することなくつきあっていくこれらが、この17年間でみえてきた治療のポイントです。
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◆ネフロンへどんどん疑問や不安をお寄せください。
 私の取手方式の外来では20項目近いデータをチェックし、「あなたはこれだけの進行因子がある」と、直すべき点を患者さんに伝えます。患者さん自身も進行因子を良く知り、自分で自分のみを守るセルフケアを実行していただくことが必要です。
 この治療の問題点は、医師にとって大変手間の掛かる治療法ですから、一人の医師があまり多くの患者さんを診ることが出来ない点です。つまり、普及させることがかなり困難なのです。普及させるには、この治療を受けた患者さんの声が全国の医師や国を動かすことが大切です。
 私個人では診ることができる患者さんの数に限界があり、この治療を受けたいと思う人すべてに直接手を差し伸べることが出来ないのは、大変残念ですが、ネフロンでは無料で医療・栄養の相談を受けられる体制を整えております。
 大変多くの質問をいただいておりますが私も時間の許す限り対応しております。
 また、私の患者会では通信教育制度を行っており大変多く患者やさんが参加しております。
 私が直接、診ることができなくてもネフロンに現在の状態や不安や疑問を質問することにより進行を遅らせることができるかもしれません。
 ぜひ、どんどん疑問・質問をお寄せください。
 また、患者会の通信教育制度のお問い合わせは、直接ネフロンにお問い合わせください。
 
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