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報告が多い栄養障害について
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独学での食事療法実践による栄養障害は後をたちません。
独学で食事療法を行うと食事療法がどのように作用しているかなどの腎臓への変化が分かりにくいだけでなく、重大な栄養障害につながるケースが数多く報告されています。
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腎臓病・腎不全の適正なカロリー摂取
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腎臓病の食事療法と聞くと”たんぱく質の摂取量を減らせばよい!”と思いがちですが、重要なのは適切なカロリー摂取です。
食事療法を始めて体重が減少し続けている方は要注意です。
適正なカロリー摂取が行われていないため栄養障害が起こっている可能性があります。
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腎臓病・腎不全のたんぱく制限
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たんぱく制限のコツは多く摂取する主食を低たんぱく食に替えるのが有効です。
適切なカロリー摂取が実践できて初めてたんぱく制限による栄養障害を防げます。
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腎臓病・腎不全のリンの制限
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たんぱく質・リン・カリウムは密接な関係にあります。
たんぱく質を多く含む食品にはリン・カリウムも多く含まれているためたんぱく制限を行うことで 同時に制限を行うことが可能です。
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腎臓病・腎不全のカリウムの制限
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カリウムは一般の筋肉や心筋の活動になくてはならないものですが、濃度が高くなると心筋の活動を抑制します。そこで正常値である5mEg/リットル以下に保つ必要があります。たんぱく質の多い食品、野菜や果物にカリウムは多く含まれているので、これらの摂取制限が必要です。
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腎臓病・腎不全の塩分の制限
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腎機能の低下に塩が直接影響しているかどうかはまだ、分かっておりません。
しかし、むくみや高血圧の予防として塩分摂取の制限を行う必要があります。
高血圧の方以外は1日7g程度の減塩が適切です。
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腎臓病・腎不全のカルシウムの補給
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食事中のたんぱく含有量が少なくなると、カルシウム含有量も少なくなります。
たんぱく40g食では、カルシウムは1日250mgしか含まれません。
日本人の成人は1日に800mg〜1000mg必要とされています。
乳製品など多くのカルシウムを含む食品にはリンが多く含まれていますので、リン含有量の少ない カルシウム強化食品を上手に取り入れる事が重要です。
ただし、血中のカルシウム濃度が高い場合は、カルシウムの補給はかえって症状を悪化させてしまうことがあります。
その場合は、主治医に相談してください。
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腎臓病・腎不全の鉄の補給
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鉄もたんぱく制限を行えば減少します。しかし低たんぱく食を続けていてもフェリチンという,体の鉄貯蔵を表す血中たんぱくの減少している人は, そう多くありません。そこで、フェリチンを調べ減少している人だけ鉄を補う必要があります。
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腎臓病・腎不全のウイルス(インフルエンザ・新型コロナウイルス)
の感染について
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腎臓の機能が低下している方が、インフルエンザや新型コロナウイルスに感染することは腎機能が低下する可能性があります。
マスク・手洗いなどの感染予防はもちろんですが、日頃から免疫力を高めるため、300kcal以下の運動の習慣、適正なカロリー摂取(体重が減らない)を心がけてください。
また、インフルエンザはワクチンがありますので、ワクチン接種を受けるようにしてください。
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腎臓病・腎不全の日常生活の注意
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風邪などの感染症の予防・のど、気管支など軌道の感染予防などは食事前に手を洗う、うがいを行う外出時にマスクをする、寒い日の外出は避ける、人ごみを避けるなどが予防策になります。
過労を避けることも重要です。
腎臓病の人は1日300kcal余分に仕事をしただけで腎機能が低下します。
健康な人なら軽い運動でも腎臓病の方は腎機能が低下します。
すぐに腎機能が回復すればいいですが腎機能が戻らないケースもありますので十分に 注意が必要です。
また、睡眠は7時間以上、禁煙などがあげられます。
飲酒についてはカロリーを補う程度に抑える必要があります。
量としては一日、日本酒で1合(180ml),ビールで500ml位までなら安全と思われます。
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